私の願いが届いたのか

それとも

貴方が願ってくださったのですか?

遊戯様…








「また遊戯様とお話ができるなど…思ってもみませんでした」

「そうだな…俺もお前とこんな形で再会するとは」



苦笑する貴方が『こんな形』という言葉を発したことに首をかしげる。
この前会ったときとあまり状況的に違わないのに。



「…今お前はホログラムじゃない。実体化して自由に動けるんだ」

「…え?」

思わず驚いた。
試しに脚をディスクからはずして、部屋に降り立ってみる。

…ちゃんと、地に足着いて立っている自分に絶句した。
いつもは数センチ浮いている状態なのに。

「…な…何故です!?」

「海馬がな…俺にその実体化する装置…ディスクをくれたんだ」






実体化。
そうであれば。







「…遊戯様」

「…?」

貴方に触れられるなど。
貴方をこの手で感じることが出来るなど。



なんという、幸福。







「遊戯様…!!」

「ッ!?」

「…遊戯様、遊戯様…私は…っ」




今とても『幸福』です、と
貴方に知ってもらいたくて
思わず、前から抱きしめてしまった。

しかしこの上の鎧が邪魔で。

今はこんなもの必要はない、と全てはずして。

もう一度ぎゅっと、
貴方を抱きしめたくて。


…腕を延ばしたら










「………え?」








逆に腕を引かれて、
床に寝転がされてしまった。

私の長い銀髪が、花開くようにさらさらと広がった。



「…ゆ、うぎさ」

「ちょっとだけ、黙っていろ」

「ッ…!?」

その綺麗な御顔が
あまりにも近く。

優しく私の唇に
貴方の唇が触れた瞬間




私の体は大きく跳ねた。







「ッぅ…、…っ!?」

「…そんなに驚くことか?」

「…っ……」






こんなの、私は知らない。

今体の中に駆け巡った
知らない感覚

脳髄まで達した
言葉にならない感覚






私は遊戯様の肩を
なぜか必死で、つかんでいた。







NEXT→3.