「何でお前と同じ部屋なんだよ!!」
「八戒、オマエ悟空と部屋かわってくんねェ?」
「・・・まぁまぁ・・・仕方ないじゃないですか。三蔵を看病するのに別の部屋じゃ大変でしょう?」
「オレが看病する!!」
「悟空・・・気持ちは分かりますけど、今日がピークなんですよ。・・・ですから、今日は悟浄と一緒に寝てください」
「・・・わかったよぉ・・・」
「・・・ま、オサルちゃんにゃァ看病なんて出来ねぇだろうけどな」
「っせェエロガッパ!!」
「んだとこのチビ猿が!!」
「・・・・・ッ静かにしろ馬鹿どもがぁーーー!!」
ガゥン ガゥン!!!
「ッぎゃぁぁぁごめんなさいぃぃぃ!!」
「さ、三蔵暴れちゃ駄目ですよ!!」
―――・・・静かな夜。
悟空と悟浄は、黙って背を向け合っていた。
悟空はイスで。
悟浄はベッドで。
・・・ここは、とある町の、とある宿である。
西に向かっている途中、三蔵が急に熱を出し倒れてしまった。
そのために、近くにあったこの町に立ち寄り、急きょ泊まることになったのだった。
・・・熱を出した原因は、おそらく疲れ。
ここのところ毎日のように戦い続けていたため、その疲労が出たのだろう。
今夜が一番のピークらしく、今回は三蔵と八戒、悟空と悟浄でペアになった。
・・・だが、ケンカばかりする悟空と悟浄には、とても迷惑な話だった。
「・・・なァ」
「・・・あ?」
ようやく両者とも口を開く。
「・・・三蔵、平気かな」
心配そうな口調で悟空は言う。
「平気だろ。だってあいつ妖怪より強ェじゃん」
「違う、そうじゃなくて」
「じゃ何」
「・・・だから、・・・三蔵苦しんでねェかなって」
悟空の声が小さくなる。
「・・・やっぱオレ、三蔵んトコ行って」
「待てよ悟空」
悟空が言い終わる前にさえぎって静止させる。
「オマエは心配じゃねェのかよ!?」
「そりゃ心配だけどよ・・・そこまで酷い熱じゃねェって。
・・・それに、オマエが入ったところでどうなる訳でもねェし?」
馬鹿にしたような言い方に腹を立てた悟空は、悟浄につかみかかる。
「っせェよ!!んなん分かってる!!」
「なんだよ分かってんじゃねェか」
「・・・の野郎!!」
悟空は本気でベッドにいた悟浄に殴りかかった。
・・・が。
「ッ・・・おぁっ!!」
ばふっ!!
悟空は突然、顔面からベッドに突っ込んだ。
悟浄に足を引っ掛けられたのだ。
「あ、わりぃ。俺脚長ぇからさぁ」
わざとらしくいう悟浄を見、さらにむかついた悟空はすぐに起き上がろうとしたが、
仰向けになったところで腕を押さえられてしまった。
「ちょ、おいはなせよ!!」
「イヤだね」
両手を自由にしようと必死に暴れたが、外れはしなかった。
悟浄はいやみったらしく笑みを作る。
「おとなしくしないと三ちゃんに迷惑掛かるんじゃない?うるさくってよぉ」
「うっ」
そう言われて、バツが悪そうに目をそらす。
上から覆いかぶさるようにして腕を押さえつけている悟浄は、その姿を見てにっこりと笑った。
「・・・そうそ。それでいいのよおサルちゃん」
「あーまたサルって・・・っあ」
びくん、と悟空が反応する。
いつの間にか、悟空の胸元は全開であった。
悟浄の唇がつー・・・と移動した後には、小さな赤い痕がいくつも残っていた。
こういう行為は全くの初心者である悟空は、思わず声を上げてしまう。
「・・・っや、・・・めろ・・・よバカ!!」
「気持ちよさそうなのに?」
「ッあ・・・ぐ・・・っ」
悟空も負けじと唇を噛んで耐える。
「なぁんでこう意地張るのかねェ・・・」
悟浄は最後の手段とばかりに、悟空の両手を右手でまとめて押さえつけ、
左手で悟空がはいていたジーパンに手を掛けた。
「や、やめろ悟じょ・・・ひぁっ」
「そんな顔されて止めるヤツぁそうそういねぇよ」
「・・・あっ・・・やあぁッ・・・」
悟空のモノを握りこむのと同時に、部屋に甘い声が響いた。
満足そうにそのまま手を動かす悟浄。
「ぃッ・・・やっ」
顔を真っ赤にしながら首を横に振る。
目を潤ませて。
「・・・悟空・・・その顔超エロイぜ」
悟浄が耳元で吐息と一緒に囁く。
「はっ・・・ッあ・・・ん」
しごかれるたび、くちゅくちゅと音がする。
「もっ・・・やだ、やめ・・・」
「イーヤーだ。もうちょっとでイけそうか?」
「っるせっ・・・離せ・・・よ・・・ッあぁッ!!」
びしゃっ。
・・・白いミルクが、悟浄の手にべっとりとついた。
「・・・イッたな」
「・・・バッカ・・・野郎・・・っ!!」
もう涙目な悟空である。
―――・・・そのとき。
ガチャッ。
「失礼します・・・悟浄、悟空。三蔵が部屋に集ま・・・」
・・・・・。
・・・・・。
・・・・・。
・・・ベッドの上。
・・・手はべとべと。
・・・悟空が顔をそらしている。
・・・悟浄はすまし顔で悟空の上に覆いかぶさっている。
・・・・・。
「・・・お取り込み中でしたかwそうでしたかすみませんねェあはははは・・・」
・・・バタン。
「「・・・」」
ボーゼンである。
八戒に見られてしまったではないか。
「・・・悟空」
「っっっせェエロガッパーーーーー!!!」
バキィッ!!
「ごはァッ!!」
アッパーカットを喰らった悟浄は倒れこんだ。
「ってぇな・・・オメェ少しは手加減し」
「出来るかよこんな恥ずかしいトコ見られて!!」
「気持ちよかったろー?あんなにイイ声出しちゃってまぁ・・・ったく素直じゃねぇんだから」
「バカヤロー!!悟浄なんか嫌いだー!!」
ぼふっとベッドに飛び込んで布団で顔を隠した。
相当堪えるモノがあったのだろう。
ぶっちゃけこっちの悟浄の方は、見られたことぐらい全然平気だったのだが。
「う゛〜〜〜〜・・・」
「もう諦めろよ。見られちまったもんは仕方ねェ」
「そういう問題じゃねェだろ!!」
顔をさらに赤らめて悟空は言う。
その言葉に悟浄は、何か企んでいそうないつもの笑みでほざいた。
「そぉ?・・・ま、そーゆーオマエも好きだぜ、悟空」
「!!」
―――・・・仲がいいのか悪いのか、いまいち噛み合わない二人だった。
fin.